てかここもう屋上じゃないか…。あと、

『この至近距離で叫ばないで下さい。鼓膜破れそうです。』

「あ!ごめんね…。けどなんで嫌なの?」

理由なんてただ一つ。でもこの人に言う義理はない。

だから、『とにかく嫌なんです。じゃあ。』

と言って、階段を降りようとして後ろを振り向いた瞬間―

バフッ


…『「いった(てぇ)…」』


鼻が何かにぶつかって物凄く痛い。

何なのかと疑問に思い、目を開けると、そこにはシルバーの十字架がかけられたネックレスと、綺麗な鎖骨が見えた。