【完】最強の男に寵愛された姫

そんな中で私は一人静かに泣いていた。





止められなかった私に泣く権利なんかない。





拭っても拭っても流れる涙





そんな時、お医者さんの落ち着いた声が聞こえた。





「美波さんは大変危険な状態です。目を覚ますのかも分かりません。このまま目を覚まさないことも覚悟していたほうがいいでしょう。」





残酷なことをスラスラと言うお医者さんが憎かった。





でも、何も出来ない自分が一番憎い。