「でも、それは総長の玲くんが偉いだけであって私は何も凄くないよ?それに私を“その女”扱いしたくらいで頭を下げなくてもいい。玲くんが怒ったからって何でもかんでも合ってるなんて思っちゃ駄目だよ。」





このとき私はやってしまったと目の前の彼と周りの人達が口をあんぐり開けているのを見て思った。





「でも・・・」





彼は目を泳がせてどうしたらいいのかと戸惑い始めた。





「玲くんも何とか言いなよ!」





「姫華、お前は最高だな。」





「はっ?」





いまいち、意味の分からない返答に私は間抜けでバカっぽい声が出た。





「悪かったな、白石。姫華は俺の女だ。そして、お前らがこれから命を懸けて護る存在だ。後で挨拶する。」





白石と呼ばれた彼は目の前にいる彼であろう。





思ってもみなかった玲くんの言葉に驚いているに違いない。