ブーン……。

ブーン……。

静かな車内にケータイの振動音が響いている。

たぶん、美穂から。

きっと、『焼きソバ買えない』ってメールしたから怒ってるんだろう……。

私は後部座席に置いたバッグに手を伸ばそうとした。

「あ……っ」

伸ばしかけた手が途中で挫折し、座っているシートをギュッと掴んでしまった。

「やっ……。あんっ……ん……」

タケルの唇が首筋や胸元にキスの雨を降らしてくる。

「ひ、人に見られちゃう……よ……」

私の羞恥心にはおかまいなく、タケルが下着の中に手を滑り込ませてくる。

「やっ……」

そこに触れられ、耳元で
「もうこんなになってる……」
って囁かれた。

恥ずかしくて、全身が燃えるように熱くなった。