それから約1時間。
やっと手続きを終え、私はそれを受け取った。
この中に登録されているのは、
博人の番号だけ。
「それじゃあ、帰りはどこかで食事をして帰りましょう」
博人の言葉に頷き、店の外に出た時だった。
私たちの目の前には、
深くキャップをかぶり、メガネをかけた男が立っていた。
博人は気づいているだろうか?
…私はそれが誰なのか、すぐにわかった。
ゆっくりと、すれ違う。
その男が私の横を通り過ぎようとした瞬間、
その男は私の腕を掴み、引っ張りよせた。
…来てくれた、そう思ったのに。
「僕が何も知らないとでも思いました?」
そう言って微笑んだ博人の手にはあの時と同じ、
カッターナイフが握られていた。
「そんなモノを振り回しても、お前はもう囲まれてるんだよ」
そう言ってメガネを外したのは、他の誰でもない、
秀だった。
…これで、帰れる。
俊敏に動いた博人は、私の腕を切った。
私はうずくまり、秀は私を支えようとしたが、
それは叶わなかった。
やっと手続きを終え、私はそれを受け取った。
この中に登録されているのは、
博人の番号だけ。
「それじゃあ、帰りはどこかで食事をして帰りましょう」
博人の言葉に頷き、店の外に出た時だった。
私たちの目の前には、
深くキャップをかぶり、メガネをかけた男が立っていた。
博人は気づいているだろうか?
…私はそれが誰なのか、すぐにわかった。
ゆっくりと、すれ違う。
その男が私の横を通り過ぎようとした瞬間、
その男は私の腕を掴み、引っ張りよせた。
…来てくれた、そう思ったのに。
「僕が何も知らないとでも思いました?」
そう言って微笑んだ博人の手にはあの時と同じ、
カッターナイフが握られていた。
「そんなモノを振り回しても、お前はもう囲まれてるんだよ」
そう言ってメガネを外したのは、他の誰でもない、
秀だった。
…これで、帰れる。
俊敏に動いた博人は、私の腕を切った。
私はうずくまり、秀は私を支えようとしたが、
それは叶わなかった。

