「ここのキャンプ場って広いよね。地図がないと迷子になりそう」
「なおって方向音痴?」
「私を誰だと思ってるのよ?」
ハイハイ。
失礼しました。
遊具になおと二人でのぼって、てっぺんに着いたところで思わず息を飲んだ。
市街地を見渡せる高台にあるキャンプ場。
この遊具からも充分見渡せて、涼しい風がなおの髪をなびかせる。
「気持ちいいね……」
「うん」
なんかこういうのもいいな……
同じもの見て同じ感情で
きれいなものを
きれいと言える相手。
「私、何かに熱中してる奴って好きなんだよね。ツッチーはサッカーもうしないの?」
「小学生のスポーツ少年団のコーチをしてくれって話はきてるんだけど」
「うけないの?」
「俺は教えられる立場じゃないよ。やるほうが好き」
ま、社会人となった今はそんなやる機会なんてないけど。
「やればいいのに。結構かっこよかったよ?」
ぷ……最近のなおちゃんは本当に正直。
「なお変わったな。いい意味で。きちんと気持ち言ってくれて俺嬉しい」
「自分でも不思議。恋したら女は変わるなんて寒いこと言うなーてバカにしてたけど自分がそうなっていくから驚いた」


