はぁ?何だよ?その言い方!!
まるで俺よりその男をかばっているようで……
さらに嫌な感情が俺の全身を駆け巡る。
なおを引き寄せて腰に手をまわす。
「やめてって!!」
「好きならいいだろ?」
「好きだよ! ツッチーならいいって思ってた!! でも今のツッチーは嫌!!」
「何で?」
「私に初めてキスする時に言ってくれたでしょ? 愛情表現だって。好きだからしたいって……でも今のツッチーは別の感情がまざってる」
別の感情?
「勝手にやきもちを妬いて、対抗意識燃やして私を抱いて安心したいだけでしょ!?」
「確かにやきもちは妬いてるよ? でもやきもちだって好きだから妬くんだよ!」
好きだからこそ……これだって愛情表現なんじゃねーの?
「分かんない。私にはツッチーの気持ち……」
「……だよな。俺の元カノに会っても普通に話してきたら? とか、言う奴だもんな。やきもちなんか妬かないもんな」
本当は……少しくらいは妬いてほしかったよ。


