「私としたことが! 久々に風邪で寝込んじゃったよ!」
あれから三日。ようやく仕事に復帰して、なおが仕事あがりに俺のアパートに来てくれた。
「もう体調大丈夫?」
「うん。超元気!! 心配かけたから、今日はちょっと凝った晩ごはんつく……」
言い終わる前になおを後ろから抱き締める。
「もー離して! 冷蔵庫に入れなきゃいけないものもあるし」
「……んなの、どうでもいい……」
どうでもいいんだよ……
もう……
なおの全てを手に入れたかった。
「ツッチー……?」
そのまま後ろから首筋にキス。前を向かせてなおを見つめる俺に完全に動揺してるなお。
「どうしたの? なんかいつもと雰囲気違うよ……?」
うん。違うな。俺もそう思う。
「なお……俺のこと好き?」
「な、何を急にっ……」
ゆっくり顔を近付けてキスしようとした瞬間、思いっきり顔を背けられる。
「ダメッ! 風邪治ったばっかりだから!!」
「だからそんなのどうでもいいんだよ……」
抵抗するなおの両腕を右手で拘束して左手で頬に触れて……
そのままキス。無理やり舌を入れて絡ませるキス。
この時の俺って完全に暴走していた。


