サイコーに不機嫌なお姫様。




なおの休みに合わせて仕事を休んだ俺。



「やった……! 晴れた!!」



てるてる坊主効果か見事な快晴だった。



なおの実家の前までバイクで迎えに行く俺。



なおは家の前で待っててくれて、両手で耳をふさいでいた。



「おはよーなおちゃん!」


「うるっさいバイクだね! 改造してるの?」



ぷっ……早速ダメ出しされている俺の自慢のバイク。格好よく登場したつもりだったのに。



「マフラーだけ変えたんだよ。見た目が格好いいから! はい、メットかぶって」



なおにメットをつけさせて後ろに乗せる。



「これ、どこに足置けばいいの?」


「そこ、リアステップ」


「手は?」



分かってるくせに……すっかり前のなおちゃんに戻っちゃってるよ。



「死にたくなかったら俺にしがみついて。はい! 出発しまーす!」


「わわわっ!! 待ってよ!!」



なおは慌てて俺のお腹に腕をまわしてきた。かわいいな。



「行き先は?」


「着いてからのお楽しみ♪」



なおを後ろに乗せたバイクは



俺の考えた最後の舞台へと


向かった。