二次会のカラオケまで行って午前0時に解散。
俺はすばやくなおのもとへ駆け寄る。
「なお、送っていくよ」
「え?」
近くにいたあみちゃんと相馬は目を合わせて笑顔でなおの背中を押した。
「時間も遅いし、危ないからそうしてもらえば?」
「土屋くん! なおのことよろしくね」
そう言って手をふって俺となおのもとから去っていった。
久しぶりの二人きり。いくら酒が入っているとはいえ緊張している俺。
「タクシーひろうから一人で大丈夫だよ」
「じゃ、タクシー乗り場まで送るから」
夜も人通りの多い繁華街。本当ならなおの手をとって繋ぎたい…
だけど今は友達。
ただ……隣を歩く。なおの歩幅に合わせて歩く。
それしか……できないんだな。


