サイコーに不機嫌なお姫様。




「ツッチー! 僕、友達たくさんできちゃったよ♪ 誘ってくれてありがとう!」



テンション高めの慶一郎が絡んできましたよ。



――あ、ヤバイ。



慶一郎は俺の隣に座っている相馬と目が合う。



「あー! 例のヤマピー似の彼!? 紹介してぇ♪」



はい。相馬、慶一郎にロックオンされました。



「相馬雅紀くん。彼氏募集中」



「は? な……何!? 彼氏!?」


「はいはい!! 僕、立候補していい!?」



ぷぷ……相馬は慌ててあみちゃんのほうへ逃げて行く。



「俺は結婚してるの! ほらっ!! かわいい嫁のあみ!」


「雅紀くん、どうしたの?」


「何だよぉ! 女付き? ツッチーの嘘つき!」




俺はそんなやりとりを見て大爆笑していた。



相馬もあみちゃんも慶一郎も……みんな笑顔。



ただ……なおだけが笑っているようで笑っていない。



いつの間にか俺は……なおの作り笑いさえ見抜けるようになっていた。