「私には彼氏がいます! 私の素を知って、全てを理解した上で彼女にしたいなんて思う人なんて彼しかいないと思う……ってさ」
兄貴の言葉を聞いて少し赤くなる俺。
なおも……俺しかいないって思ってくれてる?
今晩聞いて見ようかな?
だけど……
「お父さん! カラオケ行きましょうよ!」
「行く行く! 和也と直哉も準備しろ!!」
親父ともすっかり仲良くなっちゃってるよ。
――結局。家の近くのカラオケボックスで家族初めてのカラオケ。
変な気分だった。
だっていつもなら絶対にあり得ないメンバー。
でも親父もお袋もすごく嬉しそうだった。
なおがいなかったらこんな時間なかっただろうな。
なおは俺たち家族をも明るくしてくれた。
なお……マジで大好きだよ。


