バスから降りて、本屋に寄る俺達。生まれて初めて出産に関連することが書いてある本を手に取った。
「赤ちゃんの名前の字画とか気にする? これも買っておく?」
「気がはやいって! 本当にできてるか分からないんだから!」
苦笑いのなおの言葉を無視して、鼻歌を歌いながら本をレジに持っていく。
「あー土屋くんだ」
「え?」
振り返ると見覚えのあるカップル、あみちゃんと相馬だった。
「よくここでは会うね」
「なおもいるよ」
ファッション雑誌を立ち読みしていたなおを呼ぶと、相馬夫婦を見つけて笑顔で駆け寄ってきた。
「雑誌を買いに来たの?」
あ……これは隠すべき?だけど二人とも思いっきり俺の持っている本に釘付け。
「え? え一一一一!?」
「なななんでそんな本! なお、赤ちゃんできたの?」
「決まったわけじゃないから大げさにしないでよ?」
相馬は驚いた顔で俺を見てくる。
「きちんと考えて子供はつくれよ。大丈夫なの?」
「うん。慎重にしてたつもりだったけど生まれてくる赤ちゃんに罪はないから。俺、がんばる」
「そっか。おめでとう」
相馬はため息をつきながら笑っていた。あみちゃんはかなり喜んでいた。
なんか祝福されるのって嬉しいな。


