だけどある日。


「……ごめん。今日は無理」



今日のなおちゃんは何だか元気がない。



「全然構わないよ。おいで」 



ソファーになおを隣に座らせて顔を覗き込む。



「どうした? 暗いじゃん。仕事で何かあった?」



俯いたまま、首を横にふるなお。



「何だよ? 言えよ。俺はなおの彼氏だろ?」



何でも些細なことでも話してほしいんだよ。



なおはため息をついて、ずっと黙ったまま。そしてゆっくりと口を開いた。



「……隠し事するの嫌いだから正直に言うんだけど……」



へ?



何この重い空気。一気に緊張MAXな俺。



「私ね………」


「うん」



…………………………。



言葉が続かないなおの手を握る。



「どうした? 大丈夫だから言って……?」



なおは俺の目を見て口を開いた。




「もしかしたら私……妊娠してるかもしれない」









…………へ?