樹先輩はサッカーゴールの端に背中をつけて、「そろそろ来るころだ」と、呟いた。


ゴクンと、生唾を飲み込む私。


どんな人が来ても大丈夫なように、深呼吸をする。


すると、その時……。


ゾロゾロと歩道を歩いてくる足音と、話し声が聞こえてきた。


来た!