「じゃあ私はちょっと編集部に帰りますね」


若菜が席を立つ。



「え?」



「警察に電話して回るので、自分の携帯じゃ、ちょっと」


「ああ……」



「それに警察署の電話番号も調べなきゃなりませんし……」



「そうですね」


「じゃあちょっと行ってきます」


若菜は微笑むと、その場を後にした。