今日は五年前、徳永くんが亡くなった日。 私は両手を合わせて、墓の前に座り込んでいた。 このお墓の中で徳永くんは眠っている。 「それじゃあ、行きましょうか」 立ち上がって亜矢子さんの後ろに続く。 今日、来て良かった。 徳永くんは、私の中でずっと生き続けている。 End