久しぶりに悠斗の家に行った日、彼の言動や家にあるもの全てが疑わしく思えた。 周りの友達は吸わない銘柄のタバコの吸い殻。 きちんと洗われた食器。 彼の甘い言葉も、今の私には全てが逆効果だった。 「なんかあった?」 普段と様子の違う私に気付いたのか彼はそう言った。 『ううん、なんでもないよ。』 そう答えるしかなかった。 問い詰めることは簡単だったけど、彼を信じたい気持ちと颯太の言葉が頭の中をぐるぐると回っていた。