ナンパ男との恋【番外編】


「春菜、最近
よくDVD借りてきてるな?
そんな おもしろいのか?」

 
久しぶりに 定時で帰ってきた輝樹が
テレビの前に置いてある
DVDに目がついたらしく
不思議そうな顔をしている。


「連続ものだから
最後まで観ようと思って・・」


「そか、最近残業ばっかで
一人の時間多くなっちまってるもんな・・・
ごめんな・・・」


急に そう言いながら
ソファーに座ってる私の前に
しゃがみこみ
頭撫でるから
どう返せばいいのか
分かんなくなって



「だ、大丈夫だよ。
あかりさんとも
たまに会えるし・・」


「あかり・・・?
あかりと たまに会ってんのか?」


「え?あの店で働いてるから・・」


そういえば
あかりさんが あの店で働いてるって
言ってなかったんだ・・・



「へぇ・・・あかりが・・」


何か考えてる様子の輝樹を見ながら

言ったらいけなかったかな・・なんて
少し 不安になってきた。


「あの、輝樹・・?」


「ん?あぁ・・・
わりぃわりぃ、
さてと、久しぶりに
ゆっくりできるわけだし
どっか行くか?
それとも・・・」


「それとも?」


そう言いながら
顔が どんどん近づいてくる。