輝樹に話して
楽になったせいか・・・
少しだけ
そんな嫌な思い出が
今思えばマザコンじゃん・・・
なんて 冷静に考える事ができる。
さすがに 病院というものには行きたくないけど・・・
「春菜?何か食えそう?」
「喉痛いから・・無理かも・・」
「アイスは?」
「少しだけなら・・」
「ほら、少しでいいから食え」
と、アイスを差し出されたけど、
「食べるのダルい・・・」
とか言ってみた・・・
病気の時くらい
許されないかなぁ・・なんて。
「あー分かったから。
食わせてやればいいんだろ。
ほら」
スプーンにすくうと
私の口に運んでくれた。
・・・言ってみるもんだ。
「まだ食うか?」
「もういい・・・」
「薬飲め」
「うん・・・」
薬は 飲ませてなんて言えないから 諦めるけどさ・・・
「ちゃんと寝とけよ」
そう言って 電気消して
リビングに行こうとするから・・・
「ダメ。一緒に寝て」
輝樹の手を とっさに掴んだ。



