「りーきーっ」




九条家の令嬢として、幼い頃から不自由のない生活をしていた私たち。




大切な家族、いつも優しい使用人、幼稚園のお友達。




純粋な双子は誰にでも愛され、大切に育てられていた。





「なぁに?あき。」



「あのね、みきちゃんがね、遊ぼうって!」



「璃姫ちゃん、亜姫ちゃん、はやくーぅ」





その頃の私たちには、特別に仲の良い友達が一人いた。



“藤倉 美樹”(フジクラ ミキ )は、同じ幼稚園で仲良くなった子で、ふわふわした女の子らしい子だった。



私たちは、いつも3人でお屋敷の庭のなかで遊んでいた。