The Story~恋スル君ヘ~

「最近ずっとだろ・・・?」


森瀬の顔をのぞき込んだ。

視線が絡む。

綺麗な目。
可憐な目。



俺が恋した、瞳。


「ぜ、ぜんっぜん平気だからっ!いや、むしろ、あたしこれからジュース買いに行くところだったからっ!」


なぜか真っ赤になる森瀬。

よく分かんねえけど・・・
かわいいな。



おっと。
顔を遠ざけられちまった。

ダメだな。
距離感、考えないと。





「サ、サッカー部のヤツらのも買ってくるねっ!」

「え、いや、俺行くよ?」

「や、ほんと、後でお金払ってくれたらいいからっ!」

「12人分は重いだろ。俺も行く」





よっしゃ。
森瀬と一緒に行動する口実。
ゲットしちゃったぜ。


このくそ暑いのも、何か嬉しくなる。
恋の不思議。