The Story~恋スル君ヘ~

スケッチブックの表紙を見た。


『Nanase Horiuchi』


端正な筆記体の綴り。
間違いない。


やはり、俺の勘に狂いはなかった。




俺は、どうすればいいか迷って、
スケッチブックをそのまま机に置いた。




堀内さんは、きっとこれを夏帆に渡す。




何でも無いように。
まっさらな笑顔で。




強い人だから。