背龍綺譚(せりゅうきたん)改


この観察記録を付けていた者は、人から家守が雌雄で添い遂げる動物だと聞き、雌雄の片方を板に括り付け動けなくした。
しかし、片割れの雌が餌を運び続けるので、いつまでも元気である…と記している。

「可哀想な事するなぁ…」
基本的に動物は何でも好きな周は怒る。

「うん…ほら…この最終日…(人に勝とも劣らない情を持つ家守が羨ましい、明日、解き放ち自由に戻そう)ってあるから…」

「自由にしたから記録が止まってるんじゃない?」

「これ…書いた人の名前かな?)

(遊馬)

「アタシの身内かな…」

「この人…何て読むんだろう…」

「あすま…って読むかな…今でも男子には遊の字が名前に入ってるから」

夕刻、名前以外の手掛かりになりそうな物は見つけられずに二人は別れる。

「ごめんね、巻き込んで…」

「大丈夫…本当に昔から助け合って来たんだね…」
稀縁屋の事が書かれた書物を見つけた。


今日は早めに帰宅した砦は出勤前の充に遊馬について聞く。

「遊馬ねぇ…お前が言う様に、昔から古葉家とは協力しあって来たけど…鼎野(ウチ)の倍は歴史のある家だからね…帝に仕えてた陰陽師が流れて来たんだから…」

「陰陽師?平安期から続くの?」

「ほら…出来た、持って行きな…」
宣言通りでは無いが…仁龔は高熱を出していた。