そして決まっていつも別れは訪れる。
ある日、琴美が自宅に帰宅すると、自宅に琴美と同じ店で働く女を連れ込んで彼氏が眠っていた。

何もいわずに、外へでた。
玄関をしめれば涙がとまらない。
自分に嘘をつくことと、他人に嘘をつくことが何よりも嫌いだった。
そして、何よりも裏切られたこと。また人に裏切られたこと。それが苦しかった。

どうして、自分のことばかり考えられるんだろう。私の気持ちは一体なんなんだろうか。

琴美の彼は店で働く黒服だった。
琴美は利用されただけでしかなかった。
売り上げをあげるために色管理をされて操られていただけだったのだ。
虚しさと寂しさと理解されない孤独だけがおそった冬の寒い寂しい夜だった。