人間不振は治るどころかますます悪化していった。
そんな琴美を見かねてはげましてくれる先輩もいた。琴美は不思議で仕方がなかった。
誰に聞いても、私はそんなふうにお客に攻撃されたことがないと言うからだ。

どうしてあんなに傷つくことを言えるのだろう…。
何で私なんだろう。
毎日毎日考えていた。
当然、育った環境の違いだ。他人には理解できなくて当然だった。
時々何気ない言葉がささることは多々あった。

だけど、嫌だけど仕事に行かなきゃ。
感情を押し殺して琴美は仕事へいった。
ある日、精神的にも苦しくなって仕事が終わった後に琴美は店で泣いてしまう。
その瞬間店のママが琴美めがけて怒鳴り付けてきた。

ママ「なに泣いてるの!そんな事で泣くんじゃないわよ。」

どぎつく怒鳴られた。

どうしてこの人はこんなにキツく怒るのかが不思議だった。普通は話を聞いて優しくするのが人間じゃないの?わたしは誰かが傷つくことを言った覚えなんてない。仕事だって飲みたくない、のめない酒も人よりも飲んでいる。お客さん全員にメールも送ってる。なのにどうして?

疑問と深い悲しみが毎日頭をまわっていた。