その場限りの嘘や自分に都合のいいようにあい子の心を操作して、潤平はあい子とつきあうようになった。
退院してしばらくがたった頃、病院にいたあの頃の新鮮な気持ちはうすれていった。あい子が好きというよりも、潤平はあい子にどんどん依存していくようになる。

あい子が他の誰かと話をするだけで潤平はいつだってあい子をコントロールするようになっていた。

潤平「俺以外の男と話するんじゃねーぞ。」

あい子が出掛けるときもいつだって潤平はこう言った。

潤平「何時にどこで何してるか全部いえ。」

そんなことを重ねるうちに、あい子と喧嘩をするようになった。

あい子「そーゆうの嫌い」

潤平「は?」

自分が気にいらなければ、あい子を叩いたり、あい子の傷つくことも平気で言った。
そして、あい子はいつも泣いていた。だけどあい子も依存する潤平からいつしか離れられなくなっていた。
供依存だった。

あんなに優しかったあい子が、僕に向かってひどく怒ったりする日が増えていく。
だけど何故か二人は離れられずにいた。

依存者は自分のことばかり。人生を放棄して今だけを生きる。それを嫌われないために自分を押し殺し相手の世話をすることに必死に合わせていく。自分の事はそっちのけで…