潤平はこの事件をきっかけに表舞台から身をひくことにした。
これからを生きていくことに潤平は病院のベッドでぼーっと考え絶望していた。
そして、潤平は自分の起こした事件で今まで意識したこともない、人を殴ってはいけない。人をなぐれば痛い。そんな当たり前のことを認識した。
そして、千花が去っていくあの瞬間に感じた言葉にはできない寂しさに似たような感情を少しだけ意識した。だけれども、まだよくわからずにいた。

僕はだれなんだろうか…
脳裏にそんな感覚が浮かぶ。
本名は中沢潤平。
この日を境に、まさとではなくなり、中沢潤平として生きることになる。