そして翌日、潤平は衝撃をうけた。
ニュースを見ていると、昨日まで生きていた家族が一家心中をはかっていたのだ。

正直、僕には関係ないと思いながら激しく罵倒したのが原因だったのか…わずかな感情で青ざめながら考えた。だけど僕には関係ない。そう思っていた。

それから、潤平には家族が自殺したことで多額の保険金がおりた。
そしてそれは潤平の手元にあった。
僕が死ねば借金からも逃げられる。だけど、それだけはいやだ。僕は一番不幸だ。僕に降りかかる借金の一部の返済に当てよう。そう考え、保険金を全額返済にあてた。

しかし、残りの借金を返すあてがない。これからをどうするんだ…潤平は毎日眠れない日々をすごした。
毎晩毎晩不思議なことに悪夢に起こされ眠ることができなかった。
一家が心中する夢をみては日に日に潤平はやつれていった。