それからも、まゆは僕の思うように動いてくれた。
僕は他人の感情がわからないけれど、コマを動かすゲームのように、他人を自分の思うようにコントロールすることだけは得意だった。中澤潤平という自分自身の感情すら存在しているかもわからないくせに。
自分の目にうつる物を動かすだけのゲーム。
僕がほしいと思ったものには手をだす。そして、一度でもいらないと思えば捨ててしまう。それが僕のルールだった。
僕の支配にいる間は何でも与えた。相手がどう思うかなんて知ったこっちゃなかった。全ての存在する物や人はぼくのためにあって、僕のために存在しているからだ。そんなふうに潤平はいつも自己を中心として考えていた。
お金さえあれば僕のゆうことをこんな女たちは素直に聞く。
だから僕の欲望のままに何度も女たちを抱いた。
僕がSEXしたいと思えば力ずくでもやってしまう。僕が、気に入らないと思えば相手が生きようが死のうがどうでもよかった。
まるで自分のオモチャのように全ては僕の操り人形として扱った。

ブリキの四角い部屋で上から糸でまゆとみほを操る僕がいた。

そんな箱のような空間の中でみほを利用する一方でまゆを利用する。想像でとどめるのではなく、あくまでそれを現実でやっただけ。そして、操っている僕は成績優秀でお金持ち。自分の労力など何一つ苦労せずになんでも手に入っていた。これ以上の完璧以外の何者でもない。それが当たり前だった。

僕は変わってしまったのか?