「はぁ、はぁっ…」


普段から運動する方じゃないから、すぐに息があがって、肩で呼吸する。



ようやく落ち着いてから教室を覗くと、先輩と…あの、元彼女さんが向き合っていた。



2人とも美形だから、なんだか少女マンガのワンシーンみたい…なんて思っていると、元彼女さんがゆっくりと口を開いた。



「ねぇ………好き?」



その声は消え入りそうなほど、小さくて。



だけど、その『好き』は自分のことが好きかどうか聞いてるんだろうな…ってことは何となく雰囲気で分かった。