***** 「なぁ、一樹」 「何だよ、せっかく寝てたのに」 暇で暇でしょうがない芸術の時間。 特に何をするわけでもなく、ぼーっとさっきのことを考えていると、あることに気がついた。 「…オレ、凛ちゃんに名前、呼んでもらったこと、ない…」 …一度も。 「あ?それが何か問題でも?」 寝起きの一樹はすごく機嫌が悪く、近寄りがたい雰囲気を放っている。 「…問題しかない」 けど、今のオレにはそんなものどうってことない。 「ふーん…」