「俺は他の人とは雰囲気が違うとは思ってないから」


「……」


「だから、違う雰囲気を持ってかっこいい人頑張って探せよな」


そう言い終わり、刃は来た道を戻ろうとした。


「ち…違うっ!」


女の子は叫んだ。


「……」


「刃君じゃなきゃだめなの!!」


「……」


「今、好きなコいないんでしょ!? だったら私でいいから付き合って!! 遊びで……」


「お前いい加減にしろ」


「……っ!!」


女の子は黙ってしまう。


刃に睨みつけられたから。


その表情は幼なじみの私から見ても怖いと思ってしまった。


「お前、さっきから言っている事がわかってんのか?」


刃は再び女の子と向き合う。