満月と怪盗と宝石と


「ほら、これを光にかざして見てみろ」


ダイヤを渡され、あたしは言われるがまま従った。


「どうだ? どこか変わったところはないか?」


「……いや、どこも変化ないけど」


「だよなぁー」


「……?」


言われるがままに月の光にかざしてみたが、オレンジ色は淡くなっただけ。


「実は、俺が探してるのは今見たく光にかざすとダイヤの色が変わるんだ」


色が変わる?


「しかも、それは満月の夜限定でね」


「……それ実在するの?」


「当たり前だ。そうでなければ俺は今頃怪盗なんてしてねぇーよ」


「そうでよね」


なぜか納得する。