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「……っ 刃足…速いっ!」


「悪い。 つい、必死に、な……」


はぁはぁと息を整えた。


後ろを見たが追いかけてくる姿は無く、逃げ切る事ができたと思う。


「そりゃあ本気で走ったら追いかけてこないわっ」


「……だよな。 けど、まさか追いかけてくるとは」


留宇の腕を掴み、走り出した後なぜか追いかけてきた女生徒達。


その表情はまるで獣のようだった。


「……実は清楚なイメージがある桜坂女学院の女生徒は以外に肉食系が多いのよ」


それを聞いて血の気が引いた気がする。

「……桜坂女学院には二度と行かねぇ」


「そうね。 刃の場合その方がいいわ」


少し困ったように笑いながら留宇は言った。


「……で、どうすんの?」


「え?」


「買い物だ。 後、数メートルで商店街に着くぞ」


「……もちろん行くわよ。 でもその前に休憩していい?」


「あぁ、いいぞ」