――数分後


遠くに見覚えのある女生徒が、


「悪い、探している人を見つけたから行くわ!」


人混みをかき分けて見覚えのある女生徒、留宇のもとへ……


途中でブレザーの袖を掴まれたりした。


だけど、気にするものか。


その手を振りほどいて進む。


しだいに人混みが少なくなって動きやすくなった。


その後は逃げるだけ。


すぐに留宇の側まで来て、その腕をつかみ……


「行くぞっ!!」


俺は走り出した。