校舎から出てみたもの、あまりの人の多さにあ然としてしまう。


……さっきより増えてる!


まぁ、大げさに例えると恋に飢えた獣たちの中にエサがわざわざに来たって事かな?


(ここでいう獣たちは桜女学院の人たち、エサは刃のこと)


刃は女子に囲まれて表情をかなりひきつらせている。


んー…心配はするけど、どうにかして刃のもとへ行かなきゃ!


「悪い、探している人を見つけたから行くわ!」


すると刃は人混みをかき分け、私の所まで来てくれた。


そして――


「行くぞっ!!」



刃は私の腕を掴んで校舎を飛び出した。