「ちょっと、声大きいっ!」
慌てて周りを見ながら言った。
「ご、ごめん……」
「いや、あたしもまさか二人がそこまで驚くとは……」
「「なな、すごいね」」
「へ?」
どういうこと……?
「だって"男"だよ! しかも、相手"刃さん"だしっ」
刃さんって……
「そんなに刃ってすごいの?」
「「当たり前じゃん!」」
……ハモり三回目
未だにこの状況についていけてないあたしを見て、
「これだから『恋愛に興味ない』ななは~」
利子ちゃんは呆れながらあたしの頭をペチッ、と叩いた。
「ご、ごめん。 というかあたしは恋愛に『興味ない』じゃなくて、『分からない』なんだけど……」
「だまらっしゃいっ!!」
「!?」
なんでキレるのっ!?


