「……え?」


状況が理解できなかった。


あたしが声をかけた瞬間、怪盗ソウドが木に突っ込んでしまった……


ってことはあたしのせいじゃん!!!


ヤバイっ!!


慌てて木の側に駆けつけた。


「あ、っと ごめん! 大丈ー……お?」


怪盗ソウドが木の枝に掴んでぶら下がっていた。


「……っと」


――トッ


今頃地べたに座り込んで痛みに顔を歪ませているのではないかと思っていたが、無駄の無い見事な着地をした。


「……おぉ」


――パチパチパチッ


「……おい」


「ん?」


「とりあえず拍手はやめろ」


「あ」


慌てて手を引っ込めた。