――カランカランッ


カウベルが店内に響く。


「いらっしゃいませー」


爽やかな声が店の奥から聞こえた。


「刃クン、久しぶりだね……えーと」


「はじめまして。 中崎アキラ(ナカザキアキラ)、刃のダチです」


「こちらこそはじめまして。 僕は金森奏(カナモリソウ)、カフェ・クローバーのマスターです」


「マスター? 若いっすね」


「そんな事はないよー」


……この二人合いそうだな。


楽しそうに話しているアキラと奏さんを見てそう思った。


――カランカランッ


「刃! 遅れてゴメン」

一足遅れて留宇が入ってきた。


「いや、俺も今来た……」


「留宇さん!?」


「えっ?」


アキラに名前を呼ばれキョトンとした。


「……」


「いでっ!」


俺はアキラの脛にむけて蹴りをはなった。


「アキラクンどうしたのっ!?」


突然足を押さえうずくまったアキラを見て奏さんが驚いた声をあげる。


「アキラ? 中学の時の友達の名前と同じ!」


「まぁ、コイツはカタカナで"アキラ"だけど中学の時の友達の名は"瑛"だったな」


いまだにうずくまっているアキラを立たせる。