「以上で話を終わりにするね。 じゃあ、私から一つ」
人差し指を上に上げ、
「"一度きりの人生だからこそ神はいくつかの試練を与える。 どう乗り越えるかは自身の行動次第。 進むのも退くのも自由だが後悔せんように"」
「……」
どういう事だろう。
「ななちゃん、刃の事好きなんでしょう?」
「!?」
なぜその事を!?
「見れば分かるわ」
ふふっと笑い、あたしの肩に手を置き、
「それがななちゃんの今の試練ね。 どうするの?」
「……」
どうするもこうするももう決まっている。
「あたし、刃に思いを伝えます」
「よしっ! 頑張ってね。 ななちゃん」
「はいっ!」
さぁ決戦は満月の夜だ!


