満月と怪盗と宝石と


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「べ、別に梨緒に言われたとおりの展開は期待はしてないわ」


ただ、さっきの行動はちょっと大人気ないと思ってね……


手軽な物の方がいいかなとサンドイッチをいくつか作り、


今私は彼の部屋の前にいる。


インターホンを鳴らそうと手をのばしたが、引っ込め……


その繰り返し。


「……ていうか私、凄いことやろうとしてない?」


小中高、共学だったけど男子を話をあまりした事がない。


私自身しようともしなかった。


なのに……


――ガチャ


ドアが開き、彼が顔を出した。


「あっ」


「'あれっ?'」


驚いた表情をしたがすぐに笑顔になった。


「'どうしたの?'」


「'い、いや今何しているのかなと思いましてね……'」


私はサンドイッチをおもむろに差し出し、


「'カ、カイルさんが忙しいと思って作ったんです。 余計だったら断っても良いんですよ?'」


……私何を言っているんだろう。


恥ずかしくなってきた。


「'……そんなことない'」


「'えっ?'」


彼を見ると顔が赤らんでいた。