それは小さな子どもの肩に寄り添い金髪と黒髪の男女の写真だ。
仲のよい家族写真だが、問題が写っている人物だ。
まず見覚えのある女性、
「……美恵子、さん?」
髪は前見た時よりは短いがその印象的な笑顔は紛れもなく美恵子さんだ。
ということは、真ん中に写る笑顔の子どもは刃で……
だとすれば、左側の男性はお父さんだろう。
刃はお母さん似だけどよく見ると目元がお父さん似だ。
……刃ってハーフなのか?
写真を見ながらふとそう思った。
……。
でもなんでこんな所に?
誰かが使っているから?
だとすれば誰が?
……。
あたしは写真を机の上に置いた。
次にクローゼットに目がいく。
開けようと手を伸ばしたがすぐに引っ込める。
――ドクンドクン……
鼓動が大きく聞こえる。
「何をしているんだ」
「!?」


