ニャアニャア
「ちょっ、ル、ルナ暴れないでって!」
二ャー
ルナの後ろ足があたしの顔を蹴ってきた。
「い、いだだ!」
どんだけあたしに触られるの嫌なわけ!?
「いーじゃないか! これくらい!」
――ジュウウウッ!
「!!?」
火を止めるのをそっちのけでルナに夢中になっていた。
そのせいで麺の入ったお湯が溢れ出したのだ。
「わあぁぁ!!」
あたしが叫んで立ち上がり思わずルナを抱きしめていた手を緩めてしまった。
その時だった。
ミャッ
――ベチッ
「いだっ!」
ルナの猫パンチが顔面にくらい手を離してしまった。
ルナは空中で一回転をして見事な着地をする。
あたしは顔を押さえその場面は見ていなかったけど……
ニャー
それをチャンスだと言わんばかりにルナは逃げ出した。
「あっ待て!」
あたしは火を止めルナの後を追いかけた。


