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「ご協力ありがとうございます」


その後パトカーが来て、変質者を連行した。


「……いっちゃったね」


「あぁ」


パトカーが見えなくなるまでずっと見ていた。


「なんかあの刑事さん、女の子みたいだね」


「……そうだな」


バレていない事を願おう。


「……行くぞ」


俺は歩き出した。


「え? そっち家方向じゃないよ」


言われなくても分かってる。


「今から買い物行くけど、付き合ってくれるよな?」


なんせ予定だしな。


「……行きます」


ななが追いかけ来た。


それにしても……


歩きながら左手を見た。


俺があんな事するなんて……


なぜだかはよくわからない。


「刃!」


我に返って立ち止まった。


「……なんだ」


ななを見たが、先ほどの表情の面影は無い。


「ボーッとしてたよ。 どうしたの?」


「……」


何か…分かるかもしれない。