「っ……こんの……」


変質者が起き上がった。


「……え?」


てっきり、あたしは気絶しているだろうと思い、


突然の事態に身構える間も無く……


ダメだと思っていた油断をしてしまい、


――ガッ


「ひっ!!」


両腕を思いきり掴まれた。


「……っ」


とっさに引き離そうと変質者の腕をつかんだが、


……強い!


「さっきは油断していたが今度はそうはいかないぞ」


――ゾッ


ニヤアと笑う変質者を見て寒気がした。


……ヤバい。


「どうしてくれようか?」


あたしは壁面に押し付けられた。


ザラッとした感触がセーラー服の半袖越しに感じる。


ヤバいヤバい。


どうする事もできず、変質者の顔が近づいてくる。


ヤバいヤバいヤバい!!!


「……っう」


反射的に目を閉じた。


「……けて」


刃、助けて!!


――ガッ