〈刃side〉

「昨日、隣町で変質者出没したらしいから気をつけろよ!」


そう言って主任の先生は教室から出て行った。


「あーづかれだ……」


そう言って、アキラは健に抱きついた。


「アキラ、暑いから離れてー」


「やだー」


終了のチャイムが鳴ったのと同時にいつものメンバーが俺の周りに集まる。


「そういえば、二葉は」


健に抱きつきながらも聞いてくる。


「二葉は生徒会室に行った」


「刃は行かなくていいのか?」


「話をするだけだから俺は必要ねーよ」


携帯を取り出した。


俺も生徒会のメンバーであり、役割は会計。


生徒会の話はどうせ夏休みの間に行われるオープンキャンパスの事だろう。


携帯を開き、メールをうつ。


送信相手は留宇だ。