とりあえず無視した。


ニャン


ルナが俺の肩に飛び乗る。


「よくやった」


ルナの喉元を撫でた。


ニャー


嬉しそうに鳴いていた。


「行こうか」


もと来た窓へ飛び移る。


だが、


――ガシャン


突然、左手首に違和感を感じる。


「!?」


"手錠"だった。


この高さから、どうやって?


「ハッハッハッ、この"のびのび手錠"からは逃れられないぞ」


「…………」


ネーミングセンス悪っ!


「外してもらいたければ降りてこい!」


よく見ると、警察が黒い箱を持っている。


髪を2対8分けの男がこの手錠を作ったヤツか。


「……っ」


どうあがいても外せない。


「……くっ」


……もう、これまでなのか?






――ゴトッ