満月と怪盗と宝石と


「お疲れさまです! 海斗警部」


「うむ、お疲れ様」


……。


向こうから髪を2対8分けした、糸目野郎……


「お疲れ、富澤クン! あいかわらず女みたいにキレーですねぇ」


「……キカイてめぇ!」


「アハハ! 上司に向けてその態度はよくないと思うよー」


「同期なのになぜお前が"警部"なんだよ!? しかも"仮"だろ? 堂々と名乗るな!!」


俺はキカイに羽交い絞めをした。


「いだいいだいっ!!」


そう叫んでは俺の腕をドンドンと叩いている。


「本気だから当たり前だ」


これでも手加減したつもりなんだがな!


……一割くらいだが


こいつは大樹海斗(オオキカイト)、通称キカイ。


二、三文字目を取ってキカイ。


その名の通り、機械いじりが趣味であり、よくキカイが作った物を事件現場に持ち込む。


……また迷惑な奴だ。