―…ほら、まただ。 オレが話している横で遠くを見つめてる。 オレの声なんて聞こえてないって目をしてる。 ―…結構、そういうの淋しいって知ってた? だから、オレのこと思い出してほしくて名前を呼ぶんだ。 「…瑛未ちゃん?」 できるだけ冷静をよそおった声で。 1秒でも早く、長く。 オレの方を見てほしいから。 .